こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
02/11/2021にPostgreSQLの脆弱性情報(Low: CVE-2021-3393, CVE-2021-20229)と新バージョン(13.2, 12.6, 11.11, 10.16, 9.6.21, 9.5.25)が公開されていました。少し遅くなりましたが、今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
CVSS/一次情報源
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-3393 | < 11.11, 12.6, 13.2 | Vendor: 3.1 | Vendor: AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N | |
CVE-2021-20229 | 13.x < 13.2 | Vendor: 3.1 | Vendor: AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-3393
- Partition制約違反のエラーによりdeniedカラムの値が漏洩する可能性があります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-20229
- ユーザが特別に細工されたクエリをSELECT権限を持っているカラムに発行することにより、そのテーブルの全てのカラムを返してしまう可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2021-3393.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2021-20229.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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