こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
07/02/2021にPHPの脆弱性情報(Moderate: CVE-2021-21704, CVE-2021-21705)と新バージョン(7.3.29, 7.4.21, 8.0.8)が公開されていました。遅くなりましたが、今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[関連リンク(最新5件)]
PHPの脆弱性情報(CVE-2020-7067)と新バージョン(7.2.30, 7.3.17, 7.4.5)
PHPの複数の脆弱性情報(CVE-2020-7064, CVE-2020-7065, CVE-2020-7066)
PHPの複数の脆弱性情報(Medium: CVE-2020-7059, CVE-2020-7060)
CVSS/一次情報源
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-21704 | Red Hat: 7.5 Moderate | Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H | ||
CVE-2021-21705 | Red Hat: 5.3 Moderate | Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:L/A:N |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-21704
- firebird_info_cbでのスタックバッファオーバーフロー
- pdo_firebaseモジュールのバグにより、悪意のあるfirebaseサーバ又はman-in-the-middl攻撃によりPHPをクラッシュさせることが出来ます。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-21705
- FILTER_VALIDATE_URLのSRFによるバイパス
- FILTER_VALIDATE_URLによるフィルタを行った際に、SSRFを用いてURLチェックをバイパスすることが出来ます。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
CM
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