こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
12/27/2021にLinux Kernelの脆弱性(CVE-2021-45480)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-45469)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-44733)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-43389)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2021-43267)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-45480 | Linux Kernel < 5.15.11 |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-45480
- メモリリークの可能性
- 5.15.11までのLinux Kernelでは、net/rds/connection.c中の__rds_conn_create()で、特定の環境の条件でメモリリークが発生する可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。