03/01/2023にsudoの脆弱性(Moderate: CVE-2023-27320)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について纏めます。
[過去関連リンク(最新5件)]
- (悪用には前提条件あり) ”sudo -e”オプション(sudoedit)の脆弱性(Important: CVE-2023-22809)
- sudoの脆弱性情報(Important: CVE-2022-43995)
CVSS/プライオリティ
- CVE-2023-27320
- 影響するバージョン
- 1.9.8<= sudo < 1.9.13p2
- 一時情報源
- Priority
- Red Hat: Moderate
- CVSS Score / CVSS Vector
- N/A
- 影響するバージョン
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2023-27320
- 二重開放の可能性
- Sudo 1.9.3以降では、コマンドを実行する前にsudoが変更する別のルートディレクトリを指定できます。例えばhogehoge ALL = CHROOT=/var/www /bin/shは、hogehogeが「sudo sh」を実行すると、chroot jail /var/www 内で /bin/shが実行されることになります。Sudo 1.9.8にはset_cmnd_path() 関数のメモリリークの修正が含まれていましたが、この際に含まれた問題により、「CHROOT」設定を含むsudoルールを処理する際に「user_cmnd」変数が二重開放される可能性があります。つまり、”CHROOT”設定を含んでいなければ問題は発現しません。
迂回策
- /etc/sudoers等のsudoルールファイルからCHROOTを削除することで問題を迂回できます。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。