bind 9 に緊急を含む複数の脆弱性 ( CVE-2017-3140 , CVE-2017-3141 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
06/15/2017に、BINDに関して複数の脆弱性情報 ( CVE-2017-3140 , CVE-2017-3141(Windowsのみ、緊急) )が出ています。今回は、これらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
BIND 9 Security Vulnerability Matrix
CVE番号 | 影響するバージョン | プライオリティ | 攻撃 |
---|---|---|---|
CVE-2017-3140 | 9.9.10, 9.10.5, 9.11.0->9.11.1, 9.9.10-S1, 9.10.5-S1 | Medium | リモート |
CVE-2017-3141 | 9.2.6-P2->9.2.9, 9.3.2-P1->9.3.6, 9.4.0->9.8.8, 9.9.0->9.9.10, 9.10.0->9.10.5, 9.11.0->9.11.1, 9.9.3-S1->9.9.10-S1, 9.10.5-S1 | Critical(対象はWindows) | ローカル |
Priority
Critical, Medium
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2017-3140
namedの無限ループの可能性
重要度 – Medium
namedがResponse Policy Zones(RPZ)を使用するように設定されている場合、いくつかのルールタイプのエラー処理を行う際にBINDが無限ループに陥る可能性が有ります。
- CVE-2017-3141
ローカルユーザによる特権昇格の可能性(Windowsのみ)
重要度 – Critical
WindowsのBINDインストーラが引用符で囲まれていないサービスパスを使用していることにより、ローカルユーザが特権昇格出来る可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-3140
CVE-2017-3141: N/A
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-3140
CVE-2017-3141: N/A
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-3140.html
CVE-2017-3141: N/A
SuSE/openSUSE
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2017-3140
CVE-2017-3141: N/A
Windows
Download fixed version of BIND for Windows (9.11.1-P1/9.10.5-P1/9.9.10-P1)
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、アプリケーションの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。