bind 9 での緊急の脆弱性 ( CVE-2016-8864 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
11月2日にbind9の脆弱性(CVE-2016-8864)が公開されています。現在のバージョン以前の全てのバージョンに影響が有り、リモートから攻撃が可能で影響度合いが”High”になっています。ここでは、本脆弱性について簡単にまとめてみます。
関連するCVE
CVE-2016-8864
Priority
High
影響するバージョン
9.0.x -> 9.8.x, 9.9.0 -> 9.9.9-P3, 9.9.3-S1 -> 9.9.9-S5, 9.10.0 -> 9.10.4-P3, 9.11.0
一次情報源(詳細は一次情報源のサイトをご確認ください)
CVE-2016-8864: A problem handling responses containing a DNAME answer can lead to an assertion failure
DNAMEを含む回答のレスポンスハンドルによるアサーションエラーでのBINDの異常終了
重要度 – High
DNAMEレコードを回答のセクションに含む再帰的なレスポンスの処理に問題が有り、BINDがresolver.c内でのアサーションエラー(error message: “INSIST((valoptions & 0x0002U) != 0) failed”)や、db.c内でのアサーションエラー(error message: “REQUIRE(targetp != ((void *)0) && *targetp == ((void *)0)) failed”)が発生します。これを悪用して、リモートからBINDに対してDoS攻撃をかけることが可能です。
これはキャッシュサーバとして使用されている時に主なリスクとなり、権威サーバの場合には最小限のリスクになります。
主なディストリビューションの対応方法
bind9及び関係するパッケージのバージョンを更新する必要があります。
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
本家
debian
ubuntu
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
情報
パッケージ
RHEL/CentOS 5
https://rhn.redhat.com/errata/RHSA-2016-2141.html
RHEL/CentOS 5 (bind97)
https://rhn.redhat.com/errata/RHSA-2016-2142.html
RHEL/CentOS 6
Oracle Linux
SUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
また、bindサービスの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
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