bind 9 に複数の脆弱性 ( CVE-2017-3142 , CVE-2017-3143 ) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー

bind 9 に複数の脆弱性 ( CVE-2017-3142 , CVE-2017-3143 )

06/29/2017に、BINDに関して複数の脆弱性情報 ( CVE-2017-3142 , CVE-2017-3143 )が出ています。今回は、これらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。

06/29/2017に、BINDに関して複数の脆弱性情報 ( CVE-2017-3142 , CVE-2017-3143 )が出ています。今回は、これらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。


一次情報源

BIND 9 Security Vulnerability Matrix

CVE番号影響するバージョンプライオリティ攻撃
CVE-2017-31429.4.0->9.8.8, 9.9.0->9.9.10-P1, 9.10.0->9.10.5-P1, 9.11.0->9.11.1-P1, 9.9.3-S1->9.9.10-S2, 9.10.5-S1->9.10.5-S2Mediumリモート
CVE-2017-31439.4.0->9.8.8, 9.9.0->9.9.10-P1, 9.10.0->9.10.5-P1, 9.11.0->9.11.1-P1, 9.9.3-S1->9.9.10-S2, 9.10.5-S1->9.10.5-S2Highリモート

Priority

High, Medium

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • CVE-2017-3142
    • TSIGで認証されていないゾーン転送の可能性

    • 重要度 – Medium

    • 権威DNSサーバにメッセージを送受信でき、有効なTSIGキーの名前を知っている攻撃者は、うまくリクエストパケットを組み立てることにより、AXFRリクエストの認証を迂回することができます。

  • CVE-2017-3143
    • TSIGで認証されていないゾーンのダイナミックアップデートの可能性

    • 重要度 – High

    • 権威DNSサーバにメッセージを送受信でき、有効なTSIGキーの名前を知っている攻撃者は、うまくリクエストパケットを組み立てることにより、BINDに認証されていないダイナミックアップデートを行わせることができます。



対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。

Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』
参考にして下さい。

また、アプリケーションの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品LifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

[参考]

BIND 9 Security Vulnerability Matrix


セミナー情報

7/27(水)に「OSSセキュリティナイターvol.6」と題して、セキュリティのセミナーを行います。この回では、『SELinuxの現状とLinuxセキュリティ』と題してSELinuxの最新動向から実際の効果を、デモを交えて説明致します。

今回も、前回に引き続き、ゲスト講師をお招きし講演をいただきます。

https://connpass.com/event/61395/がプログラム内容と申し込みの詳細になりますので、是非お申し込み下さい。

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