Cephの脆弱性情報(Critical: CVE-2018-14649)



こちらでは主にOSSの脆弱性を取り上げていきます。10/10/2018にCephの脆弱性情報(Critical: CVE-2018-14649)が公開されています。Red Hat Storageに起因する問題です。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。


こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

こちらでは主にOSSの脆弱性を取り上げていきます。10/10/2018にCephの脆弱性情報(Critical: CVE-2018-14649)が公開されています。Red Hat Storageに起因する問題です。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。


関連情報

RHSA-2018:2837 – Security Advisory

RHSA-2018:2838 – Security Advisory


Priority

  • CVE-2018-14649

    Critical

    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 9.8
      • Vector: CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-14649
    • 特権昇格の可能性
    • Red Hat Ceph Storage 2/3に同梱されているceph-iscsi-cliパッケージでは、python-werkzeugをデバッグシェルモードで使用しています。ceph-iscsi-cliパッケージにより提供されている/usr/bin/rbd-target-apiファイルでdebug=Trueにすることにより、デバッグモードになります。これを利用して、認証されていない攻撃者がこのデバッグシェルにアクセスして権限を昇格することができる可能性が有ります。攻撃者がデバッグシェルへの接続に成功すると、リモートから任意のコマンドを実行することが可能になります。これらのコマンドはデバッグシェルモードを有効にしてpython-werkzeugを用いたアプリケーションを実行している権限と等しい権限で実行されます。Red Hat Ceph Storage 2/3ではceph-iscsi-cliパッケージはpython-werkzeugライブラリをroot権限で実行させています。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、サービスの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

セキュリティ系連載案内


セミナー情報 1

2018年10月22日から10月25日のCSS(Computer Security Symposium)2018で、「OSSセキュリティ技術ワークショップ(OWS) 2018特別セッション」 と題しまして、OSSセキュリティ技術の会後援で特別セッションを開催します。

https://www.iwsec.org/ows/2018/index.htmlにプログラム内容と一般論文申し込みの詳細を載せていきますので、是非御確認下さい(ページは更新中です)。



セミナー情報

2018/11/05 19:00に、「2018年秋のBPFまつり」と題しまして、OSSセキュリティ技術の会 第四回勉強会を行います。

今回のテーマはBPF(Berkeley Packet Filter)になります。

https://secureoss-sig.connpass.com/event/103763/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。

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