curlの複数の脆弱性(CVE-2018-1000005, CVE-2018-1000007)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
1/25/2018にcurlに複数の脆弱性情報(CVE-2018-1000005, CVE-2018-1000007)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Low(CVE-2018-1000005)/Moderate(CVE-2018-1000007)
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000005
境界外読み込みによるクラッシュまたはデータの開示の可能性
重要度 – Low
影響を受けるバージョン : libcurl 7.49.0 から 7.57.0
libcurlのHTTP/2 trailerの処理に問題が見つかりました。HTTP/1のようなヘッダをHTTP/2 trailerデータから作成するとき、文字列”:”がターゲットバッファに現れた場合、これは”: “(コロンのあとに空白が追加された)に最近変更されましたが、関連した部分で正しく更新されていない場合がありました。これにより、クラッシュまたはデータの開示の可能性があります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000007
認証データの第三者への漏洩の可能性
重要度 – Moderate
影響を受けるバージョン : libcurl 7.1 から 7.57.0
HTTPでカスタムヘッダーを送るようにリクエストされた場合、libcurlはヘッダーのセットを最初のURLでホストに送信しますが、リダイレクトに続いて0X HTTPレスポンスコードが返された場合、ホストはURLのLocation:レスポンスヘッダ値を渡します。特にカスタムのAuthorizaion:ヘッダをパスするようなアプリケーションの場合には、このヘッダにセンシティブな情報が含まれることがあるため、問題となることがあります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000005
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000007
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000005.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000007.html
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
[参考]
https://curl.haxx.se/docs/adv_2018-824a.html
https://curl.haxx.se/docs/adv_2018-b3bf.html
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