curlの複数の脆弱性(CVE-2018-1000120, CVE-2018-1000121, CVE-2018-1000122) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
curlの複数の脆弱性(CVE-2018-1000120, CVE-2018-1000121, CVE-2018-1000122)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
3/14/2018にcurlに複数の脆弱性情報(CVE-2018-1000120, CVE-2018-1000121, CVE-2018-1000122)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
LDAP NULL pointer dereference(https://curl.haxx.se/docs/adv_2018-97a2.html)
RTSP RTP buffer over-read(https://curl.haxx.se/docs/adv_2018-b047.html)
Priority
Moderate(CVE-2018-1000120, CVE-2018-1000122)/Low(CVE-2018-1000121)
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000120
FTP URLの扱いによるヒープベースバッファーオーバーフローの可能性
重要度 – Moderate
影響を受けるバージョン : curl 7.12.3 から 7.58.0
curlのFTP URLの取扱に問題が見つかりました。URLのディレクトリを表す部分に”%00″の文字列が含まれている場合、ディレクトリ長がファイル名パスの長さよりも短くなり、index = directory_len – filepart_len の値の計算がおかしくなり、巨大なインデックス値が生成されてしまいます。これにより、ヒープベースバッファーオーバーフローが発生する可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000121
LDAP URLの扱いによるヌルポインタ非参照の可能性
重要度 – Low
影響を受けるバージョン : curl 7.21.0 から 7.58.0
curlのLDAPコードで、ldap_get_attribute_ber()が、特別に細工されたレスポンスを返された際に、LDAP_SUCCESSを返しつつも、resultのポインタがNULLポインタになってしまう可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-1000122
RTSP+RTPの扱いによるバッファ境界外読み出しの可能性
重要度 – Moderate
影響を受けるバージョン : curl 7.20.0 から 7.58.0
curlがRTSP URLを受け取った際に、バッファから読み取るデータの長さの計算を間違えてしまうことがあり、情報漏えいやDoSに繋がります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000120
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000121
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-1000122
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2018-1000120
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000120.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000121.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-1000122.html
SUSE/openSUSE
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2018-1000120.html
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を 参考にして下さい。
[参考]
LDAP NULL pointer dereference(https://curl.haxx.se/docs/adv_2018-97a2.html)
RTSP RTP buffer over-read(https://curl.haxx.se/docs/adv_2018-b047.html)
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