glibcの複数の脆弱性(CVE-2017-15670 , CVE-2017-15671 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
10/20/2017に、glibcの複数の脆弱性が公開されました(CVE-2017-15670 , CVE-2017-15671 )。Importantの物もあるので、今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15670
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15671
Priority
Important(CVE-2017-15670), Low(CVE-2017-15671)
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15670
ヒープベースのバッファーオーバーフローの可能性
重要度 – Improtant
2.26以前のバージョンのglibcには、glob.c中のglob()関数に、ヒープベースのバッファーオーバーフローを引き起こすoff-by-oneエラーを含んでいます。これはHOMEディレクトリを”~”を含む操作で長い文字列を与えた際に発生します。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15671
ヒープベースのバッファーオーバーフローの可能性
重要度 – Low
2.26以前のバージョンのglibcには、GLOB_TILDEを呼び出した際に、”~”オペレータを長いユーザ名で指定した際にあろケーとしたメモリの開放をスキップすることが有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、アプリケーションやOSの再起動が発生する場合には、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15670
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15671
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