glibcの脆弱性(CVE-2017-16997)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
12/18/2017に、glibcの脆弱性が公開されました(CVE-2017-16997)。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Medium/Moderate(CVE-2017-16997)
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-16997
ローカルユーザの特権昇格の可能性
重要度 – Moderate/Medium
2.1.9〜2.2.6までのglibcでは、elf/dl-load.c中で特権(setuidまたはAT_SECURE)プログラムの為の、$ORIGINを含むRPATHとRUNPATH降の扱いに問題がありました。これにより、ローカルユーザがトロイの木馬ライブラリなどを介して特権を得ることが可能になります。これは、空のRPATH/RUNPATHトークンを”./”ディレクトリとして誤って解釈することから起因しています。注意:特権プログラムへのRPATH/RUNPATHの設定は非常に珍しいもので、殆どの場合、そのようなプログラムは一般的なLinuxディストリビューションと一緒には同梱されていません。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、アプリケーションやOSの再起動が発生する場合には、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-16997
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