GnuTLS の 脆弱性 (GNUTLS-SA-2017-1 : CVE-2017-5334 , GNUTLS-SA-2017-2 : CVE-2017-5335 , CVE-2017-5336 , CVE-2017-5337 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
1/11に、GnuTLSに二つのセキュリティアドバイザリ(GNUTLS-SA-2017-1 : CVE-2017-5334 , GNUTLS-SA-2017-2 : CVE-2017-5335 , CVE-2017-5336 , CVE-2017-5337 )が公開されました。今回は、これらの脆弱性の簡単な説明と各ディストリビューションの対応状況をまとめてみます。
Priority
Important
影響するバージョン
GnuTLS 3.3.25/3.5.7以前のバージョン
修正方法
一次情報源と各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細は一次情報源のサイトをご確認ください)
- GNUTLS-SA-2017-1 / CVE-2017-5334
メモリ破損の脆弱性
重要度 – Important
OSS-Fuzz(GoogleによるFuzzingの検査を機械的に実行するソフトにより発見されました。特殊な細工がされたOpenPGP証明書がヒープおよびスタックオーバーフローを引き起こす可能性が有ります。
- GNUTLS-SA-2017-2 / CVE-2017-5335 , CVE-2017-5336 , CVE-2017-5337
メモリ破損の脆弱性
重要度 – Important
OSS-Fuzz(GoogleによるFuzzingの検査を機械的に実行するソフトにより発見されました。特殊な細工がされたProxy Certification Information拡張付きのX.509証明書がメモリの二重開放を引き起こす可能性が有ります。
主なディストリビューションの脆弱性情報・アップデート情報
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-5334
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-5335
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-5334
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-5335
ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-5334.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-5335.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-5336.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-5337.html
SUSE/openSUSE
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2017-5334
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2017-5335
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、アプリケーションの再起動が発生する場合には、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。