こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
05/26/2021にISC DHCPの脆弱性(High: CVE-2021-25217)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
【2021/05/28 05:30更新】Red Hat, Ubuntuの情報を追加しました。
[過去の関連リンク]
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | 攻撃 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2021-25217 | ISC DHCP 4.1-ESV-R1 -> 4.1-ESV-R16, ISC DHCP 4.4.0 -> 4.4.2 | CVE-2021-25217: A buffer overrun in lease file parsing code can be used to exploit a common vulnerability shared by dhcpd and dhclient | リモート | Vendor: High | dhclient: CVSS:3.1/AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:N/I:N/A:H/E:P/RL:O/RC:C dhcpd: CVSS:3.1/AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H/E:P/RL:O/RC:C |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細は一次情報源をご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-25217
- DNS rebind 攻撃の可能性
- ISC DHCPパッケージでleaseファイルをパースして読むために使用されているコードに欠陥が見つかりました。
カプセル化されたリースのoption情報が「ネットワーク上で」転送されたものと、ディスクストレージ上に書かれた後にパースされて読み込まれる情報に不一致があり、攻撃者がこれを利用して
- dhcpdがDHCPv4又はDHCPv6モードで動作している
- dhclientがISC DHCPクライアント実装を使用している
場合にoptionでコードをパースするようなバグを発生させる状況をつくりだせる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
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- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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