こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
02/09/2019にKDE KAuthの脆弱性情報(Medium: CVE-2019-7443)が公開されていました。古くなりますが、今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク(最新5件)]
Priority
- CVE-2019-7443
Moderate
- SuSE
- Red Hat Customer Potal
- NVD
- SuSE
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-7443
- helperでの引数扱いが安全でない問題
- 重要度 – Medium
- KDE 5.55より前のKDE KAuthでは、DBus上でrootとして実行されているhelperにDBusHelperProxy.cppを通して任意のタイプのパラメータを引き渡すことが出来ます。あるタイプではクラッシュし、動的にロードされたプラグインの任意のイメージをデコードする引き金となります。言い換えると、KAuthは意図せずにこのプラグインコードをrootとして実行させるため、プラグイン脆弱性の重要度が増大する可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
セミナー情報1
2019/07/31 10:00-17:00で開催される、一般社団法人 日本情報システム・ユーザ協会(JUAS)様による有料ハンズオンセミナー「ハンズオンで学ぶ!クラウド時代の運用管理とセキュリティ対策 」にて当ブログの筆者「面 和毅」が講師を努めます。
本セミナーでは、大手ベンダーや外資系企業、ユーザー企業などでセキュリティの専門家として20年以上の経験を持ち、現在、セキュリティエバンジェリストとして活躍する講師が実体験を交えながら、クラウド上のサーバーを安価に守る方法を、演習をまじえ、具体的にお伝えします。
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セミナー情報2
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このセミナーでは、実際に色々な「やってはイケナイ」をデモを交えて行い、実際にどのような問題が発生するのかを確認し、その様な万が一の場合を防ぐために行っておくべき対策を紹介していきます。
https://sios.connpass.com/event/129136/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。