linux kernelの脆弱性( CVE-2017-7187 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
03/21/2017にkernelの脆弱性情報(CVE-2017-7187)が公開されました。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Medium/Moderate
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2017-7187
ローカルユーザによるサービス不能攻撃の可能性
重要度 – Medium/Moderate
4.10.4までのlinux kernelでdrivers/scsi/sg.c中のsg_ioctl()関数に、SG_NEXT_CMD_LEN ioctlコール中で巨大なコマンドサイズを受け取った時に、sg_write()関数に境界外の書き込みアクセスを許してしまうバグが有りました。これにより、ローカルユーザによるDoSなどが発生する可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Oracle Linux
ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。