linux kernelの脆弱性( CVE-2017-7889 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/17/2017に4.10.10までのkernelの脆弱性情報(CVE-2017-7889)が公開されました。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2017-7889
ローカルユーザによるカーネルメモリの最初の1メガバイトの読み書きの可能性
重要度 – Important
4.10.10までのlinux kernelでのarch/x86/mm/init.cとdrivers/char/mem.c部分で、mmサブシステムのCONFIG_STRICT_DEVMEM保護が完全には適用されておらず、ローカルユーザが/dev/memファイルをオープンするアプリケーションを通じて、カーネルメモリの最初のメガバイト(1Mbyte)以下の読み書きが可能になり、slab-allocation アクセス制限をバイパス出来るようになっていました。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。