linux kernelの脆弱性( CVE-2017-8106 )
04/25/2017にkernelの脆弱性情報(CVE-2017-8106)が公開されました。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/25/2017にkernelの脆弱性情報(CVE-2017-8106)が公開されました。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2017-8106
ゲストOSの特権ユーザによるDoSの可能性
3.12から3.15までのlinux kernelでのarch/x86/kvm/vmx.c中のhandle_invept()関数に問題があり、KVMで動作するゲストOSの特権ユーザが、NULL EPTポインタを伴うINVEPT命令を実行することで、DoS(NULLポインタ参照とホストOSのクラッシュ)をかけることが可能です。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。