Linux Kernelの脆弱性(CVE-2018-7480)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
02/25/2018にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2018-7480)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Moderate
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-7480
ローカルユーザによるDoS(double free)の可能性
4.11以前のLinux Kernelでは、block/blk-cgroup.c中のblkcg_init_queue()関数に問題が有り、ローカルユーザによるDoS(double free)を行われる可能性が有ります。
これに関する修正は以下の箇所になります。
diff --git a/block/blk-cgroup.c b/block/blk-cgroup.c index 37fe595..295e98c2 100644 --- a/block/blk-cgroup.c +++ b/block/blk-cgroup.c @@ -1079,10 +1079,8 @@ int blkcg_init_queue(struct request_queue *q) if (preloaded) radix_tree_preload_end(); - if (IS_ERR(blkg)) { - blkg_free(new_blkg); + if (IS_ERR(blkg)) return PTR_ERR(blkg); - } q->root_blkg = blkg; q->root_rl.blkg = blkg;
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-7480
セキュリティ系連載案内
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