こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
08/08/2018にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2018-5953, CVE-2018-5995 )が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5953
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5995
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5953
- ローカルユーザによるアドレス情報の取得の可能性
- 重要度 – Important
- 4.14.14までのLinux Kernelで、lib/swiotlb.c中のswiotlb_print_info()関数では、”software IO TLB” printk callによるdmesgに表示されるデータから、重要なアドレス情報をローカルユーザが得ることが出来る可能性があります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5995
- ローカルユーザによるアドレス情報の取得の可能性
- 重要度 – Important
- 4.14.14までのLinux Kernelで、mm/percpu.c中のpcpu_embed_first_chunk()関数では、”pages/cpu” printk callによるdmesgに表示されるデータから、重要なアドレス情報をローカルユーザが得ることが出来る可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-5953.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-5995.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。< /p>
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5953
https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5995
セキュリティ系連載案内
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OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
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