こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
08/14/2018にLinux Kernelの脆弱性情報(FragmentSmack: CVE-2018-5391)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
関連:
複数のTCPサービス実装の脆弱性情報(Linux: (SegmentSmack : CVE-2018-5390) , FreeBSD: CVE-2018-6922 )
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
緩和方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
- RedHat
https://access.redhat.com/articles/3553061を参考にしてください。
- Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-5391を参考にしてください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5391
- リモートからのDoSの可能性
- 重要度 – Important
- Linux KernelでIPv4とIPv6パケットのフラグメント組み立ての扱いに関してFragmentSmackと呼ばれる脆弱性が見つかりました。リモートの攻撃者は特別に細工されたパケットを送ることで、極端にフラグメント再構成アルゴリズムの計算と時間がかかるようにしてCPUを飽和させ、システムにDoSを引き起こす事が出来る可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2017のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
セミナー情報
2018年10月22日から10月25日のCSS(Computer Security Symposium)2018で、「OSSセキュリティ技術ワークショップ(OWS) 2018特別セッション」 と題しまして、OSSセキュリティ技術の会後援で特別セッションを開催します。
https://www.iwsec.org/ows/2018/index.htmlにプログラム内容と一般論文申し込みの詳細を載せていきますので、是非御確認下さい(ページは更新中です)。