Linux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-8912)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

02/18/2019にLinux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-8912)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。




Priority

  • CVE-2019-8912

    Moderate

    • SuSE
      • CVSS v3 Base Score: 7.4
      • Vector: AV:L/AC:H/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 5.5
      • Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-8912
    • use-after-freeの問題
    • 重要度 – Moderate
    • 4.20.10より前のLinux Kernelでは、crypto/af_alg.c中のaf_alg_release()で一定の構造体メンバーに対してNULL値がセットされていることを見過ごしてしまっていたため、sockfs_setattrでuse-after-freeが発生します。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


セキュリティ系連載案内


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2019/03/07 16:00-18:00に「導入事例とともに見るクラウドセキュリティに必要な3つのポイント」が開催されます。

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