Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-31440)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面和毅です。

05/23/2021にLinux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-31440)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。

Priority

CVE番号	影響するバージョン	一次情報源	Priority	CVSS Score / CVSS Vector
CVE-2021-31440	5.11.15	Linux Kernel eBPF Improper Input Validation Privilege Escalation Vulnerability	Red Hat: 8.8 Moderate	Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

各ディストリビューションの情報を確認してください。

https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-31440
- 特権昇格の可能性
- Linux Kernel 5.11.15にローカルの攻撃者が特権昇格できることを許す脆弱性が見つかりました。攻撃者がこれを悪用するには、まず最初に任意の「権限の低い」コードをターゲットシステムで実行させる必要があります。eBPFプログラムの処理中に問題があり、ユーザにより渡されたeBPFプログラムを実行前に適切に検証していませんでした。攻撃者はこれにより特権昇格しコードをkernelレベルで実行させることができる可能性があります。

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

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