Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-33200)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

05/28/2021にLinux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-33200)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

CVE番号影響するバージョン一次情報源PriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2021-33200 < 5.12.7[CVE-2021-33200] Linux kernel enforcing incorrect limits for pointer arithmetic operations by BPF verifier can be abused to perform out-of-bounds reads and writes in kernel memory

Red Hat: 8.4 Important

Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-33200
    • 特権昇格の可能性
    • 5.12.7までのLinux Kernel で、kernel/bpf/verifier.c 内でのポインタの計算の制限に問題が有ることが見つかりました。これにより境界外読み書きを引き起こし、root権限に昇格することができる可能性があります。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


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