Linux Kernelの脆弱性(Medium/Moderate: CVE-2021-42327)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

10/22/2021にLinux Kernelの脆弱性(Medium/Moderate: CVE-2021-42327)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

CVE番号影響するバージョン一次情報源PriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2021-42327 Linux Kernel < 5.14.14

Re: [PATCH] drm/amdgpu: fix out of bounds write

Red Hat: 8.4 Medium

Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-42327
    • バッファーオーバーフローの可能性
    • 5.14.14までのLinux Kernelでは、drivers/gpu/drm/amd/display/amdgpu_dm/amdgpu_dm_debugfs.c中のdp_link_settings_write()に問題があり、AMD GPUディスプレイドライバデバッグファイルシステムに文字を書き込める攻撃者がヒープベースのバッファーオーバーフローを引き起こすことが出来ます。ユーザスペースバッファから40バイトのヒープバッファー内にコピーする際にcopy_from_userのサイズを使いますが、それをparse_write_buffer_into_params()内でサイズチェックしていないため、問題が発生します。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


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