こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
01/10/2021にLinux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-4155)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2021-45485, CVE-2021-45486)
Linux Kernelの脆弱性(CVE-2021-45480)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2021-45469)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-44733)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2021-43389)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-4155 | Linux Kernel < 5.13.3 | Red Hat: 5.5 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-4155
- 情報漏えいの可能性
- XFS_IOC_ALLOCSP IOCTL(XFSファイルシステムでファイルサイズの増加を許可するIOCTL)に情報漏えいの脆弱性が見つかりました。ローカルの攻撃者はこれを利用してアクセスできないXFSファイルシステムの情報を漏洩させることが可能です。
- 緩和策:Red Hatのサイトにsystemtapパッケージを用いた緩和策が紹介されています
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
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