こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
03/16/2022にLinux KernelのRemote DoSの脆弱性(Important: CVE-2022-0742)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0847 (Dirty Pipe))
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0492)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-25636)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2022-0742 | CVE-2022-0742: Remote Denial of Service on Linux Kernel >=5.13 icmp6 | Red Hat: 7.5 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-0742
- Remot DoSの脆弱性
- icmp 6のtype130, 131でエクスプロイト可能なメモリリークが見つかりました。これを利用してリモートユーザは細工したパケットを用いてターゲットのホストにout of memoryを発生させ、システムをクラッシュさせることが可能です。ターゲットをクラッシュさせるだけですので影響は限定的です。この脆弱性は5.13から入ったため、更に効果は限定的となります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
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