KVMでNULLポインタデリファレンスフローの脆弱性(CVE-2016-8630)
11/2に、KVMに関して脆弱性の情報が出ています。各ディストリビューションの情報も出回ってきたので、今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。情報は逐次更新します。
11/2に、KVMに関して脆弱性の情報が出ています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2016-8630
NULL ポインタデリファレンスフローを使ったホストOSカーネルに対するDoSの可能性
重要度 – Important
CONFIG_KVM_SUPPORTを有効にしたカーネルで、未定義の命令(ModR/M byte で Mod=0 , R/M-5 (つまり 0xc7 0x15))がNULL ポインタデリファレンスを引き起こします。これを利用して、ユーザ/プロセスがホストOSカーネルに対してDoSを引き起こす事が出来る可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Oracle Linux
ubuntu
SUSE/openSUSE
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2016/CVE-2016-8630.html
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。