KVMの脆弱性情報(Important: CVE-2018-16882)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

12/18/2018にKVMの脆弱性情報(Important: CVE-2018-16882)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

  • CVE-2018-16882

    Important

    • SuSE
    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 6.1
      • Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:C/C:N/I:L/A:H
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1660604
    • DoS(ホストのカーネルクラッシュ)の可能性
    • 重要度 – Important
    • Linux KernelのKVMハイパーバイザーで、仮想化のネスティングを有効にした時(nested=1)にした時にuse-after-freeの問題があることがわかりました。nested_get_vmcs12_pages()で、ポストされた割り込みアドレスを処理している際にエラーが会った場合、’pi_desc’ディスクリプタアドレスをリセットせずに’pi_desc_page’をunmapしてしまいます。ゲストのユーザ/プロセスはこの脆弱性を利用してホストOSのカーネルをクラッシュさせるDoSを行うことが可能です。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

セキュリティ系連載案内


セミナー情報

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