こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
03/23/2019にlibseccompの脆弱性情報(Moderate:CVE-2019-9893)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去リンク(最新5件)]
Priority
- CVE-2019-9893
Moderate
- SuSE
- CVSS v3 Base Score: 5.1
- Vector: AV:L/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:L/I:L/A:N
- Red Hat Customer Potal
- CVSS v3 Base Score: 6.1
- Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:H
- NVD
- SuSE
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- BASH_CMDS is writable in restricted bash shells (fixed upstream, need to backport patch)
- seccompフィルタの迂回と権限昇格の可能性
- 重要度 – Moderate
- 2.4.0より前のlibseccompは64-bitのシステムコール引数比較r(LT, GT, LE, GE)を正しく生成していませんでした。これにより、seccompフィルタが迂回され、権限昇格を行われる可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。