こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
06/30/2021にModSecurityの脆弱性情報(High: CVE-2021-35368)が公開されていました。古くなりましたが、今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
ModSecurity v3の脆弱性情報(High: CVE-2020-15598)
Modsecurityの脆弱性情報(CVE-2019-11387, CVE-2019-11388, CVE-2019-11389, CVE-2019-11390, CVE-2019-11391)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-35368 | https://coreruleset.org/20210630/cve-2021-35368-crs-request-body-bypass/ | Vendor: 8.0 HIGH |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-35368
- バイパスの可能性
- OWASP ModSecurity Core Rule Set(CRS)に、リクエストボディ中の後端のパス名情報をバイパスする問題が見つかりました。従って、CRS Web Application Firewallルールセットで保護されているにも関わらず、アプリケーションサーバがリクエストURI中で追加のパス情報を許可している場合には、この脆弱性の影響を受ける可能性があります。CRS 3.0.x, 3.1.0, 3.1.1はEOLになっているため、ユーザは3.1.2, 3.2.1, 3.3.2にアップグレードする必要があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2021-35368.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、Linux セキュリティ対策最新ガイドが執筆・販売されています。
日々のメモを更新しています。
セキュリティ関係ニュースを更新しています。個別で情報出せるようになる前の簡単な情報・リンクなんかも載せていきます。
セミナー情報1
2021/10/22日に大阪商工会議所様が開催致しました「BCP・サイバーセキュリティセミナー「やってはイケナイ」をやってみる!」ですが、Youtube動画が公開されています。筆者も登壇しましたので、ご興味がありましたらぜひ見て下さい。