ncursesに関しての複数の脆弱性(CVE-2017-11112, CVE-2017-11113)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
7/7に、ncursesに関して複数の脆弱性情報(CVE-2017-11112, CVE-2017-11113)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-11112
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-11113
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-11112
リモートからのDoSの可能性
ncurses 6.0では、tinfo/parse_entry.cのappend_acs()関数に0xffffffffffffffffへのアクセスが有ります。これにより、terminfoライブラリコードが信用できないterminfoデータを処理する際に、リモートからのDoS攻撃を引き起こす可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-11113
リモートからのDoSの可能性
ncurses 6.0では、tinfo/parse_entry.cの_nc_parse_entry()関数にNULLポインタディリファレンスが存在します。これにより、terminfoライブラリコードが信用できないterminfoデータを処理する際に、リモートからのDoS攻撃を引き起こす可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
SUSE/openSUSE
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-11112.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-11113.html
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-11112
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-11113
セミナー情報
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