こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
06/22/2022 (JST) に予告通りOpenSSLの脆弱性情報(Moderate: CVE-2022-2068)と新バージョン(3.0.4, 1.1.1p, 1.0.2zf(プレミアムカスタマーのみ))が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
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OpenSSLの脆弱性情報(High: CVE-2022-0778)と新バージョン(3.0.2, 1.1.1n, 1.0.2zd)
MIPS上のOpenSSLの脆弱性情報(Moderate: CVE-2021-4160)
OpenSSLの脆弱性情報(Moderate: CVE-2021-4044)と新バージョン(OpenSSL 3.0.1)
OpenSSLの脆弱性情報(Moderate: CVE-2021-3711, Moderate: CVE-2021-3712 )と新バージョン(OpenSSL 1.1.1l)
OpenSSLの脆弱性情報(Moderate: CVE-2021-23841, Low: CVE-2021-23839, CVE-2021-3712)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|
CVE-2022-2068 | < OpenSSL 3.0.3, 1.1.1o, 1.0.2ze | Vendor: Moderate |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-2068
- c_rehashスクリプトのコマンドインジェクションの問題
- 重要度 – Moderate
- 対象 – OpenSSL 1.0.2, 1.1.1, 3.0
- CVE-2022-1292によるc_rehashスクリプトの修正で、更に別の状況でc_rehashスクリプトが完全にサニタイズされていないことがわかりました。
CVE-2022-1292の修正が行われた際には、ハッシュされている証明書のファイル名が、シェルを通じて実行されるコマンドに引き渡される可能性があることが見つかりませんでした。
このスクリプトは、一部のOSによって自動的に実行されます。この様なOSでは、攻撃者はスクリプトの権限で任意のコマンドを実行できる可能性があります。
c_rehashスクリプトははいしとなり、OpenSSL rehashコマンドラインツールに置き換えられます。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動が発生する場合には、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
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