PHPの複数の脆弱性(CVE-2018-10546, CVE-2018-10547, CVE-2018-10548, CVE-2018-10549) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
PHPの複数の脆弱性(CVE-2018-10546, CVE-2018-10547, CVE-2018-10548, CVE-2018-10549)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
4/26/2018にPHPの複数の脆弱性情報(CVE-2018-10546, CVE-2018-10547, CVE-2018-10548, CVE-2018-10549)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
修正バージョン
PHP 5.6.36(http://www.php.net/ChangeLog-5.php#5.6.36)
PHP 7.0.30(http://www.php.net/ChangeLog-7.php#7.0.30)
PHP 7.1.17(http://www.php.net/ChangeLog-7.php#7.1.17)
PHP 7.2.5(http://www.php.net/ChangeLog-7.php#7.2.5)
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-10546
stream filter convert.iconv leads to infinite loop on invalid sequence
5.6.35/7.0.29/7.1.16/7.2.4以前のPHP5系/7系では、iconvストリームフィルタが不正なマルチバイトシーケンスを拒否しないため、ext/iconv/iconv.c中で無限ループが発生する可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-10547
PHPの脆弱性(CVE-2018-5712) が完全ではなかった事がわかりました。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-10548
5.6.35/7.0.29/7.1.16/7.2.4以前のPHP5系/7系では、ldap_get_dnの返り値の扱いミスにより、ext/ldap/ldap.cを用いてリモートのLDAPサーバに対してDoS(NULLポインタ非参照とアプリケーションクラッシュ)を引き起こす事が出来る可能性があります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-10549
5.6.35/7.0.29/7.1.16/7.2.4以前のPHP5系/7系では、末尾に’\0’キャラクタが欠けているMakerNoteの場合にexif_iif_add_valueを間違って取り扱ってしまう問題があります。この結果、細工されたJPEGデータによりext/exif/exif.cが境界外読み込みを起こしてしまう可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-10546
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2018-10547
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-10546.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-10547.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-10548.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-10549.html
SUSE/openSUSE
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2018-10546.html
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2018-10547.html
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を 参考にして下さい。
[参考]
PHP 5.6.36(http://www.php.net/ChangeLog-5.php#5.6.36)
PHP 7.0.30(http://www.php.net/ChangeLog-7.php#7.0.30)
PHP 7.1.17(http://www.php.net/ChangeLog-7.php#7.1.17)
PHP 7.2.5(http://www.php.net/ChangeLog-7.php#7.2.5)
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