こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
11/21/2018にPHPの脆弱性情報(Medium: CVE-2018-19395, CVE-2018-19396)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
Bug #77177 Serializing or unserializing COM objects crashes (https://bugs.php.net/bug.php?id=77177)
Priority
- CVE-2018-19395
Medium
- SuSE
- Red Hat Customer Potal
- SuSE
- NVD
Low
- SuSE
- Red Hat Customer Potal
- CVSS v3 Base Score: 4.7
- Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:H/PR:N/UI:R/S:U/C:N/I:N/A:H
- NVD
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-19395
- DoSの可能性
- 重要度 – Low
- 7.1.24までのPHP 5.x on Windowsでは、攻撃者によりDoS(NULLポインタ非参照とアプリのクラッシュ)を引き起こされる可能性が有る問題があります。
クラスの”シリアライズ”を行う際に、”シリアライズ”は”zend_get_properties_for”を用いてクラスの全てのプロパティを得ようとします。これにより、nullptrをチェックしない”zend_array_coun”によってプロパティがカウントされます。
“com”と”com_safearray_proxy”は常に”com_properties_get”でNULLを返してくるため、”zend_array_count”でクラッシュが発生します。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-19396
- DoSの可能性
- 重要度 – Low
- 7.1.24までのPHP 5.xには、攻撃者がシリアライズされていないcom, dotnet, その他のクラスへのcallを通じで、DoS(アプリケーションのクラッシュ)を引き起こされる可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-19395.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-19396.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
[参考]
Bug #77177 Serializing or unserializing COM objects crashes (https://bugs.php.net/bug.php?id=77177)
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