こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
08/06/2019にPHPの脆弱性情報(CVE-2019-11041, CVE-2019-11042)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS |
---|---|---|---|---|
CVE-2019-11041 | 7.1.31より前の7.1.x系, 7.2.21より前の7.2.x系, 7.3.8より前の7.3.x系 | – | – | |
CVE-2019-11042 | 7.1.31より前の7.1.x系, 7.2.21より前の7.2.x系, 7.3.8より前の7.3.x系 | – | – |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11041
- ヒープバッファーオーバーフローの問題
- EXIF関係で、exif_scan_thumbnailにヒープバッファーオーバーフローの問題があります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-11042
- ヒープバッファーオーバーフローの問題
- EXIF関係で、exif_process_user_commentにヒープバッファーオーバーフローの問題があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
セミナー情報1
コンピュータセキュリティシンポジウム2019(長崎)が2019年10月21日(月) ~ 10月24日(木)で開催されます。
こちらですが、OSSセキュリティ技術の会も後援になっております。
また、Call For Papersで論文も募集しております。 オープンソースソフトウェア(OSS)セキュリティ技術トラック(略称:OWSトラック) も用意しております。
興味のある方は、是非チャレンジして下さい。
https://www.iwsec.org/css/2019/cfp.html