QEMUの脆弱性( CVE-2017-2615 )
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
2/1に、QEMUの脆弱性(CVE-2017-2615)についての情報が出ています。KVMやXenにも関わってきますので、今回は、この脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
関連するCVE
CVE-2017-2615
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
Cirrus CLGD 54xx VGA EmulatorをサポートしてるQemuで、悪意のあるゲストOS管理者による、ホストOSへのDoS攻撃や任意のコード実行の能性
重要度 – Important
Cirrus CLGD 54xx VGA EmulatorをサポートしているQemuには、out-ob-boundsアクセス問題が存在します。悪意のあるゲスト管理者はこれを利用してホストOSにDoS攻撃を行ったり、Qemuプロセスと同等の特権で任意のコードを実行することが可能になります。
CVE-2017-2615
主なディストリビューションの対応方法
virtioや仮想化に関するパッケージのバージョンを更新する必要があります。
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
debian
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
ubuntu
openSUSE/SUSE
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-2615.html
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
また、ホストOSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
Bug 1418200 – Qemu: display: cirrus: oob access while doing bitblt copy backward mode
セミナー情報
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