QEMUの脆弱性(CVE-2018-7550) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
QEMUの脆弱性(CVE-2018-7550)
03/03/2018に、QEMUの脆弱性についての情報(CVE-2018-7550)が出ています。KVMやXenにも関わってきますので、今回は、この脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。
03/03/2018に、QEMUの脆弱性についての情報(CVE-2018-7550)が出ています。KVMやXenにも関わってきますので、今回は、この脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
関連するCVE
Priority
Moderate
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2018-7550
- ローカルのゲストOSユーザによるQEMUホストでの任意のコード実行の可能性
- 重要度 – Moderate
- hw/i386/multiboot.c中のload_multiboot()関数に問題があり、ローカルのゲストOSユーザが、mh_bss_end_addrよりも大きい値のmh_load_end_addrを使うことで境界外のメモリに読み書きのアクセスが出来るようになり、結果として任意のコードをQEMUホスト上で実行することができる可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
関係するパッケージのバージョンを更新する必要があります。
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2018/CVE-2018-7550.html
- openSUSE/SUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を参考にして下さい。
また、ホストOSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
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