rsshの脆弱性情報(CVE-2019-1000018)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

01/16/2019にrsshの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-1000018)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

  • CVE-2019-1000018

    Moderate

    • SuSE
    • Red Hat Customer Potal
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • rssh Vulnerability: Command Execution with allowscp (https://sourceforge.net/p/rssh/mailman/message/36519118/)
    • ユーザによる任意のコマンド実行の可能性
    • 重要度 – Moderate
    • rsshはOpenSSHで用いられる制限付きのシェルで、scpやsftp”だけ”をユーザに許可することが出来るシェルになっています。現在はrsync,rdist, cvs等もサポートしています。”allowscp”オプションは宣言つきユーザにファイルをサーバへ(あるいはサーバから)scpするために使用されるオプションで、サーバ上でコマンドを実行することは出来ないようになっています。

      ユーザがクライアント上でscpを動作させる時に、scpコマンドはサーバ上でも実行されます。これはrsshを通して行われますが、rsshのscpコマンド検証が不完全であるため、RKCS11Providerオプションによるscpが任意の共有オブジェクトファイルをロードできるようになります。悪意のある.soファイル(ロードされた際に実行されるようなコード)をアップロードし、PKCS11Providerオプションの設定をファイルに行うことで、scpコマンドがコードを実行してしまいます。


主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。


セキュリティ系連載案内


セミナー情報1

2019/02/08 19:00-21:00に「DRBD開発の最新動向を聞く夜 (つまりDRBDメイン開発者Philippが来日するので迎撃したい。)」が開催されます。SIOSは会場の提供をさせて頂きます。

DRBD(Distributed Replicated Block Device)は、TCP/IPネットワークを通じて複数のサーバ間のHDD(パーティション)をミラーリング(複製)するソフトウェアです。簡単に言うと、ネットワーク越しにRAID1の環境を構築することができます。詳しくは、こちらこちらの記事がわかりやすく参考になると思います。

DRBDメイン開発者の Philipp Reisner が来日するというので,日本のコミュニティに向けてもDRBDの最新情報を話してもらう場となります。お話は英語で行われます。当日は懇親会も予定しております(ビール、ピザなど)。

https://connpass.com/event/116940/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。


セミナー情報2

2019/02/12 17:00-19:30で、「NGINX MeetUp Tokyo #2」を行います。

日本のNGINXユーザー、また関心をお持ちの方に向けてNGINX, Inc. CTO / Igor Sysoevを 招きNGINX最新情報をお届けします。セッション終了後には懇親会を用意しておりますので、NGINXを利用する方同士で交流もいただけます。

https://nginx-mj.connpass.com/event/116837/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。


セミナー情報3

2019/02/21 18:30-22:00で、「OSSライセンスMeetup Vol.2 「実録:GPL違反とその対応を振り返る」」を行います。

いまだに国内の事例として紹介されるGPL違反に関して、状況や経緯、解決策、対応後の反響などについて振り返ります。 これまでは、客観的に違反とその対応に関して事例を説明することは多くありましたが、実際に起こった現場の声を反映した 事例の説明は数少なく、今だから言えることなど、知見を共有いたします。

https://sios.connpass.com/event/112157/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。


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