こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
09/21/2020に、予告通りSambaの脆弱性情報(Critical: CVE-2020-1472 (ZeroLogon)と修正バージョン(4.12.7, 4.11.13, 4.10.18))が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去関連リンク(最新5件)]
Sambaの複数の脆弱性情報(Medium: CVE-2020-10700, High: CVE-2020-10704)と修正バージョン(4.12.2, 4.11.8, 4.10.15)
Sambaの脆弱性情報(CVE-2019-14902, CVE-2019-14907, CVE-2019-19344 )と修正バージョン(4.11.5, 4.10.12, 4.9.18)
Sambaの脆弱性情報(Medium: CVE-2019-14861, CVE-2019-14870)と修正バージョン(4.11.3, 4.10.11, 4.9.17)
Sambaの脆弱性情報(Medium: CVE-2019-10218, CVE-2019-14833, CVE-2019-14847)と修正バージョン(4.11.2, 4.10.10, 4.9.15)
一次情報源
[Blog] Zerologon: instantly become domain admin by subverting Netlogon cryptography (CVE-2020-1472)
[AD 管理者向け] CVE-2020-1472 Netlogon の対応ガイダンスの概要
CVSS/プライオリティ
CVE番号 | 影響するバージョン | リファレンス | Priority | CVSS3 Base Score | CVSS3 Basic Metrics |
---|---|---|---|---|---|
CVE-2020-1472 | 4.0以降の全てのSamba | Vendor: Critical | Vendor: 9.8 | Vendor: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H (9.8) |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2020-1472 (“ZeroLogon”)
- Samba DC (Active Directory DC, classic/NT4-style DC)サーバでのZerologon脆弱性の問題
- 重要度 – Critical
- 影響を受けるバージョン: Samba 4.0.0以降
- ‘Microsoftによる[AD 管理者向け] CVE-2020-1472 Netlogon の対応ガイダンスの概要‘や、’CVE-2020-1472 | Netlogon の特権の昇格の脆弱性‘にもありますが、いわゆる’Zerologon‘の脆弱性がSambaにも存在します。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
[Blog] Zerologon: instantly become domain admin by subverting Netlogon cryptography (CVE-2020-1472)
[AD 管理者向け] CVE-2020-1472 Netlogon の対応ガイダンスの概要
セキュリティ系連載案内
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- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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セミナー情報1
コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)2020併設のワークショップ、 OSSセキュリティ技術ワークショップ(OWS) 2020の企画講演セッション及び、 一般論文セッションの発表募集をさせていただきます。
今年度はオンラインでの開催となります。奮ってのご投稿、お待ちしております。