こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
07/03/2020にSquidの複数の脆弱性情報(CVE-2020-14058, CVE-2020-14059, CVE-2020-15049)と新バージョン(4.12/5.0.3)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク(最新5件)]
Squidの複数の脆弱性情報(CVE-2019-12519, CVE-2019-12521, CVE-2020-11945)と新バージョン(4.11/5.0.2)
Squidの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-13345)
Squidの脆弱性情報(Moderate: CVE-2018-19131, Important: CVE-2018-19132)
一次情報源
Squid Proxy Cache Security Update Advisory SQUID-2020:5
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|
3.1-3.5.28, 4.0-4.11, 5.0.1-5.0.2 | Vendor: High | Vendor: CVSS 7.3 HIGH/ CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:N/I:N/A:H/E:F/RL:O/RC:C/CR:X/IR:X/AR:H/MAV:N/MAC:H/MPR:N/MUI:X/MS:C/MC:N/MI:N/MA:H | |
Squid 5.0.1-5.0.2 | Vendor: High | Vendor: CVSS 7.3 HIGH/ AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:C/C:N/I:N/A:H/E:U/RL:O/RC:C/CR:X/IR:X/AR:H/MAV:N/MAC:H/MPR:L/MUI:N/MS:C/MC:N/MI:X/MA:H | |
CVE-2020-15049 | 2.0-2.STABLE9, 3.0-3.5.28, 4.0-4.11, 5.0.1-5.0.2 | Vendor: High | Vendor: CVSS 9.3 HIGH/ AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H/E:F/RL:O/RC:C/CR:H/IR:H/AR:H/MAV:N/MAC:L/MPR:L/MUI:N/MS:C/MC:H/MI:H/MA:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-14058
- TLSハンドシェイク処理中のDoSの問題
- Squidが潜在的に危険な関数を使用しているため、デフォルトの認証チェックヘルパーがTLS証明を処理中にDoS攻撃に対しての脆弱性があります。
- SMPキャッシュを使用している場合のDoSの問題
- 同期方法に問題があり、SMPキャッシュのオブジェクトを処理する際にDoS攻撃を受ける脆弱性があります。
- HTTPリクエスト処理中のキャッシュポイズニングの問題
- Squidの入力チェックに問題があり、HTTP Request Smuggling脆弱性とHTTPキャッシュポイズニングの脆弱性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2020-14058
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2020-14058
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2020-14058.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2020-14059.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2020-15049.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
Squid Proxy Cache Security Update Advisory SQUID-2020:1
セキュリティ系連載案内
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