こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
11/04/2019にsudoの脆弱性情報(CVE-2019-18684)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク(最新5件)]
sudoの脆弱性情報(Important: CVE-2019-14287)と新バージョン(1.8.28)
sudoに任意のコマンド実行と情報漏えいの脆弱性( CVE-2017-1000368 ) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
sudoに完全な特権昇格の脆弱性( CVE-2017-1000367 ) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|
CVE-2019-18684 | sudo <= 1.8.29 | | |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-18684
- ローカルユーザによるsudo権限取得の可能性
- 前提:本脆弱性を利用するには、ユーザがsudoプロセスのファイルディスクリプタ 3(/proc/[sudoのプロセスID]/fd/3)にwriteアクセスを持っていなければなりません。
sudoのuid取得とsetresuidとopenat()システムコールの競合により、/etc/sudoersに対して
ALL ALL=(ALL) NOPASSWD:ALL
を書き込むことが可能です。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2019/CVE-2019-18684.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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