こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
12/21/2019にsudoの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-19232, CVE-2019-19234)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク(最新5件)]
sudoの脆弱性情報(Important: CVE-2019-14287)と新バージョン(1.8.28)
sudoに任意のコマンド実行と情報漏えいの脆弱性( CVE-2017-1000368 ) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
sudoに完全な特権昇格の脆弱性( CVE-2017-1000367 ) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|
CVE-2019-19232 | sudo <= 1.8.29 | Red Hat: MEDIUM NVD: 7.5 High | Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N NVD: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N |
CVE-2019-19234 | sudo <= 1.8.29 | Red Hat: MEDIUM NVD: 7.5 High | Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N NVD: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-19232
- 存在しないユーザへのなりすましの可能性
- 1.8.29までのsudoでは、Runas ALLが出来る攻撃者は、ユーザアカウントに紐付けられていないUIDにsudoを用いてなりすますことが可能です。
- 存在しないユーザへのなりすましの可能性
- 1.8.29までのsudoでは、ユーザーが(パスワードハッシュの代わりにシャドウファイルで!文字を使用するなどして)ブロックされたという事実が考慮されず、Runas ALL sudoerアカウントにアクセスできる、ブロックされたユーザーになりすます事ができる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2019/CVE-2019-19232.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2019/CVE-2019-19234.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
[参考]
https://www.sudo.ws/devel.html#1.8.30b2
セキュリティ系連載案内
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- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
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- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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