こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
04/03/2019にGNU Wgetの脆弱性情報(Important: CVE-2019-5953)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
- CVE-2019-5953
Important
- SuSE
- CVSS v3 Base Score: 8.8
- Vector: AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
- Red Hat Customer Potal
- CVSS v3 Base Score: 8.8
- Vector: CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:H
- NVD
- SuSE
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- JVN#25261088 GNU Wget vulnerable to buffer overflow
- DoSまたは任意のコードの実行の可能性
- 重要度 – Important
- 1.20.1以下のGNU Wgetには、バッファーオーバーフローの脆弱性が有ります。攻撃者はこれを利用して、DoSを引き起こしたり任意のコードを実行することが出来る可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。