こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
10/15/2019に、弊社ブログでもsudoの脆弱性情報(Important: CVE-2019-14287)と新バージョン(1.8.28)という記事を公開しました。
こちらに関する詳細な情報(ソースコードを追いかけていって、何故「ALL」が含まれる時だけ発生するのかの発生条件を明らかにした記事)をatmarkITに書きましたのでこちらで紹介します。
sudoの脆弱性(CVE-2019-14287)が「ALL」が含まれてるときだけ発生する理由
詳しい発生条件は、「sudoの脆弱性情報(Important: CVE-2019-14287)と新バージョン(1.8.28)」の記事に譲りますが、この脆弱性は、例えば、あるユーザ(hoge)が
myhost hoge = (ALL, !root) /usr/bin/vi
となっている場合に、本来ユーザ名”hoge”がrootとして/usr/bin/viを実行できない(その他のユーザの権限では出来る)はずですが、この”-1″を与えることでuid=0として実行できてしまいます。
こちらですが、atmarkITの記事(【実行順序から解き明かす、sudoコマンドの脆弱性(CVE-2019-14287)が発生した理由】)で書いていますが、簡単にいうとALLの時とユーザ名の時とで処理のフローが違うために「ALLが含まれる時にのみ発生する」となります。
詳しい内容はatmarkITの記事を御確認下さい。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
セミナー情報1
OSSセキュリティ技術の会では、2019/12/13(金) 19:00-21:00に「OSSセキュリティ技術の会 第七回勉強会(副題:君がッ泣くまで入力をやめないッ! ~Linuxカーネルの高度な試験自動化技術と バグハンティングの巻~)」と題して、「syzkaller/syzbot」をテーマに勉強会を開催することになりました。
Linux カーネルのソースコードカバレッジを活用した高度な試験自動化技術について話していただきます。
プログラム内容と申し込みの詳細についてはこちら(connpass)を御確認下さい。
セミナー情報2
12/23(月) 19:00から21:00で、恵比寿のRed Hat様(会場)「RHEL好きの集い」コミュニティによるイベント「RHEL好きの集い Vol.2.1 」を開催致します。
今回は”〜RHEL8のライブカーネルパッチとUBIを深堀り〜”と題しまして、RHEL8.1から正式サポートになりましたkpatchと、UBIを深堀するイベントとなります。
プログラム内容と申し込みの詳細につきましては、こちら(connpass)を御確認下さい。