こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
03/18/2021にMariaDBの脆弱性(Moderate: CVE-2021-27928)と新バージョン(MariaDB 10.5.9, MariaDB 10.4.18, MariaDB 10.3.28, MariaDB 10.2.37)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
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Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2021-27928 | MariaDB < 10.2.37, 10.3.28, 10.4.18, 10.5.9 | wsrep_provider and wsrep_notify_cmd system variables are writable | Red Hat: 7.2 Moderate | Red Hat: Red Hat: CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-27928
- リモートコード実行の可能性
- MariaDBの10.2.37, 10.3.28, 10.4.18, 10.5.9までのバージョンにリモートコード実行の脆弱性が見つかりました。信頼できないサーチパスにより値のインジェクションが行われ、データベースのSUPERユーザがwsrep_providerとwsrep_notify_cmdを修正した後にOSコマンドを実行できる可能性があります。この問題はOracle製品には影響を与えません。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動には、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
CM
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