こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
02/22/2022にLinux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-25636)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク]
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-25258)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0185)
Linux Kernelの脆弱性(Moderate: CVE-2022-24958, CVE-2022-24959)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-0286)
Linux Kernelの脆弱性(Important: CVE-2022-24122)
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | 一次情報源 | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|---|
CVE-2022-25636 | 5.4 <= Linux Kernel <= 5.6.10 | Linux kernel: heap out of bounds write in nf_dup_netdev.c since 5.4 | Red Hat: 7.8 Important | Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2022-25636
- 特権昇格の可能性
- 5.16.10以前のLinux Kernelでは、net/netfilter/nf_dup_netdev.c中のnf_tables_offloadが関係する箇所でヒープ境界外書き込みによりローカルユーザが権限を昇格できる可能性があります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
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セキュリティ関係ニュースを更新しています。個別で情報出せるようになる前の簡単な情報・リンクなんかも載せていきます。