Linux Kernelの脆弱性(CVE-2017-15649)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
10/21/2017にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2017-15649)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
Important
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15649
ローカルの攻撃者による権限昇格の可能性
重要度 – Important
Linux Kernel 4.13.6までのnet/packet/af_packet.cには、ローカルの攻撃者が細工されたシステムコールを用いて、packet_fanoutのデータ構造体のミスハンドリングを引き起こし、(fanout_addとpacket_do_bindを巻き込む)競合状態を起こすことでuse-after-freeを引き起こすことが可能です。これにより、ローカルの攻撃者が権限昇格を行える可能性が有ります。この脆弱性は、CVE-2017-6346とは別のものになります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を
参考にして下さい。
また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
[参考]
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-15649
セキュリティ系連載案内
OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2017のレポートが紹介されています。
セミナー情報
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今回のテーマは新世代のOSS認証基盤です。
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