linux kernelに複数の脆弱性( CVE-2017-6345 , CVE-2017-6346 , CVE-2017-6347 , CVE-2017-6348 ) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー

linux kernelに複数の脆弱性( CVE-2017-6345 , CVE-2017-6346 , CVE-2017-6347 , CVE-2017-6348 )

02/28/2017(03/01/2017 JST)にkernelの複数の脆弱性情報( CVE-2017-6345 , CVE-2017-6346 , CVE-2017-6347 , CVE-2017-6348 )が公開されました。PriorityがLowのものからMediumのものまであります。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。情報は逐次更新します。

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面です。

02/28/2017(03/01/2017 JST)にkernelの複数の脆弱性情報(CVE-2017-6345, CVE-2017-6346, CVE-2017-6347, CVE-2017-6348)が公開されました。PriorityがLowのものからMediumのものまであります。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

Medium(CVE-2017-6346, CVE-2017-6347), Low(CVE-2017-6345, CVE-2017-6348)

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • CVE-2017-6345
    • BUG_ON()を避けるためのllcの修正

    • net/llcでskb_orphan()中で、skb->destructorを使わずにskb->skを使うことで、様々な種類のバグを発生させる可能性があるため、修正しました。

  • CVE-2017-6346
    • fanout_add()の競合の修正

    • 複数のスレッドがfanout_add()を同時に呼び出せるようになっており、競合が発生する可能性があったため、これを修正しました。

  • CVE-2017-6347
    • IP_CHECKSUMハンドリングの修正

    • ip_cmsg_recv()によるskb処理がリニアに行われる補償がなく、csum_partial()がskb長において危険な可能性があったため、skb_checksum()を使って修正を行いました。

  • CVE-2017-6348
    • hashbin_delete()でのlockdepの修正

    • hashbin_delete()のオペレーション周りのlock depthを修正しました。


主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。

Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』
参考にして下さい。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品LifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

[参考]

http://seclists.org/oss-sec/2017/q1/491

セキュリティ系書籍案内

技術評論社より、2/23に『【イラスト図解満載】情報セキュリティの基礎知識』が発刊されました。セキュリティの要素技術がイラスト図解でやさしく解説されており、初心者にもわかりやすくなっていますのでお薦めです。


セミナー情報

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